廃業?
青森県と秋田県の県境付近、ここには幾つかの泉質の異なる個性的な温泉が湧き出している。 赤湯は矢立峠の秋田県側にある一軒宿、経営者が変わるたび名前が変わり現在の正式名称はアクトバード矢立温泉。 青森方面から矢立峠を越え秋田県に入るとすぐに道の駅”やたて峠”がある。道の駅を通り過ぎると、すぐに右手谷底樹間から赤い屋根が見え隠れするようになり、これが赤湯だ。 源泉は32度と低いため、蒸気を利用して沸かしているそうだ。 この温泉の凄いのは、浴槽の周りに温泉成分が堆積していて千枚皿が幾つも状態、しかも赤褐色の成分が皿に溜まっていて、指で触ると指先が真っ赤になってしまった。 赤褐色の湯をたたえた浴槽は4、5人も入ればいっぱいになりそうな大きさ、浴槽の周りにマットが敷かれて、その上でトド状態になっている方も見受けられた。 細いパイプからちょろちょろ流れ落ちる源泉を飲んでみると塩分が含まれているようでしょっぱかった。 含食塩―土類炭酸鉄泉 入浴料300円 建物の脇に聳えているのは、旧奥羽本線の橋脚、駐車場のある場所は旧国道7号線羽洲街道 現在の国道から数十メートルしか離れていないのに、鬱蒼と茂る樹々を眺め、せせらぎの音を聞きながらゆったりとした時が流れていた。
|