北国の冬は夕闇が早く訪れる

秋田労災病院へお見舞いのため訪れた

最寄り駅はJR花輪線大滝温泉駅、駅から病院までの通りには温泉旅館や小さな商店、民家が並んでいるが、土曜の午後4時を回って夕闇が迫る雪にまみれた通りには人影はほとんどない。

午後5時を回って病院からの帰り道、暗闇が迫って来て凍てつく寒さが身にしみてくる。病院から人気のない通りを駅に向かってトボトボと歩くと薄暗闇の中に駅の灯りがかすかな温もりを伝えているかのように見えた。

静寂の世界が広がる人気のないホームには小さな待合小屋があって電燈が灯っていた。あたり一面うす暗闇が広がるなかにそこだけがポッと浮き上がって見えている。

人気の無いホームに居るだけで、たった数分の時間がとても長く感じ始めたころ、暗闇の中に汽笛が聞こえるとしばらくして、眩しい大きな光が目に飛び込んできた。 

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